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メンテナンス

太陽光の発電量が落ちる原因は
経年劣化だけではありません

公開日:2026年10月2日 株式会社ワイユー まごころ工務店
太陽光発電のモニター画面を見ている手元。室内の壁。

屋根に上がる前に、モニターの数字から切り分けられることがあります。

モニターの発電量が前より少ない気がする。去年の同じ月より下がっている。そう感じたとき、多くの方がまず「パネルが劣化したのではないか」と考えます。ただ、実際にご相談をいただいて調べてみると、原因が経年劣化だったケースはそれほど多くありません。影、汚れ、機器の不調、そしてそもそもの見込みが実態と合っていなかったというケースが混ざっています。順番に切り分けていけば、屋根に上がる前に見当がつくことも少なくありません。

「落ちた」と判断する前に、比べる相手を決める

発電量は毎日変わります。昨日と今日を比べても、天気が違えば数字は簡単に上下します。まず決めていただきたいのは、何と比べて落ちたと言っているのかです。

比較の相手として使いやすいのは、前年の同じ月の積算値です。月単位であれば天候のばらつきがある程度ならされるため、傾向が見えやすくなります。モニターに過去データが残っているなら、同月同士を数年分並べてみてください。毎年少しずつ下がっているのか、ある時期を境に急に落ちたのかで、疑うべき原因がまったく変わります。

この分け方だけでも、確認する場所をかなり絞り込めます。

季節と天気による変動は、故障とは限りません

意外に思われるのですが、太陽光パネルは気温が高いほど発電効率が落ちる性質を持っています。真夏の炎天下はいかにもよく発電しそうですが、パネル面の温度が上がるぶん出力は伸び悩みます。日射量と気温のバランスから、春や秋のよく晴れた日のほうがピークが高く出ることもあります。

梅雨や秋の長雨の時期に数字が落ちるのも当然です。積雪のある地域であれば、雪が載っている間はほとんど発電しません。「去年の7月より今年の7月が低い」は、その年の天候の差で説明がつく範囲かもしれないということです。何年分かの同月を並べて、そのうえで明らかに下がっているかを見てください。

影と汚れは、屋根の上で少しずつ進みます

設置したときには何もなかったのに、数年のあいだに条件が変わっていることがあります。

影の原因として多いのは、敷地内や隣地の樹木が育ったこと、隣家が建て替わって高くなったこと、後から設置したアンテナや物干し、電柱・電線の位置です。太陽光パネルは、一部に影がかかるとその影響がパネル全体、あるいはつながった列全体に及ぶ構造になっています。「ほんの少しの影だから大したことはない」とは言い切れないのはこのためです。午前中だけ、あるいは夕方だけ数字が落ちるようなら、その時間に屋根を見上げてみてください。

汚れについては、砂ぼこりや花粉程度であれば雨で流れていくことが多く、過度に心配する必要はありません。ただし、勾配のゆるい屋根や樋のそばでは、落ち葉や泥が溜まって流れ落ちずに残ることがあります。鳥のフンが同じ場所に付き続けると、その部分だけ発電しない状態が続き、発熱の原因になることもあります。

ここで申し上げておきたいのは、ご自身で屋根に上がって洗うことはお勧めできないということです。濡れたパネル面は非常に滑りますし、高圧洗浄機をかけるとパネルの封止部分や屋根の防水に負担がかかります。落下事故の危険も含めて、確認は専門の業者にお任せください。

機器の不調は「どの範囲が落ちたか」で切り分ける

太陽光発電はパネルだけで動いているわけではありません。パネルが発電した直流の電気を、家庭で使える交流に変換するパワーコンディショナー(パワコン)という機器があり、ここが不調になると発電量は一気に落ちます。パネルより先に寿命が来る機器で、エラー表示や運転停止という形で現れることが多いものです。

モニターに表示が出ていないか、まず確認してください。複数の系統(ストリング)に分けて接続している場合、片側だけ数字が落ちていれば、その系統のどこかに原因があると見当がつきます。配線の接続部やパネル裏の接続箱で不具合が起きていることもあります。

もうひとつ見落としやすいのが、発電そのものは正常で、モニターへの通信だけが途切れているケースです。無線が届かなくなった、ルーターを交換した、といった理由で数字が入ってこなくなることがあります。実際の売電量や電気代の動きと照らし合わせると判断できます。

最初の見込みが、実態と合っていなかった場合

「落ちた」のではなく「最初からそこまで出ていない」というご相談もあります。契約時にお渡しされたシミュレーションをもう一度見てください。年間の発電量として示された数字を12で割って毎月の目安にしていると、冬場は当然それを下回ります。

また、屋根の方位や傾き、周囲の建物の条件が、見込みにどこまで反映されていたかも確認しておきたい点です。南向きを基準に計算した数字が、東西向きの屋根にそのまま当てはめられていることもあります。屋根ごとの向き不向きについては屋根の状態と太陽光の相性で整理しています。

なお、発電量が落ちているという話をきっかけに、突然訪問を受けることがあります。点検商法に関する全国の相談件数は、2017年度の57件から2024年度には613件まで増えています。無料点検を名目に屋根に上がり、撮影した写真を見せて不安をあおるという流れは、屋根工事でも太陽光でも共通です。心当たりのない訪問にはその場で返事をせず、まず販売店か施工店に連絡してください。詳しくは点検商法への注意をご覧ください。

確認する順番と、屋根の側から見ておきたいこと

実際に数字が気になったときは、負担の軽いものから順に確認していくのが効率的です。

1

モニターのエラー表示と過去データを見る

まずは家の中でできることから。エラーが出ていないか、前年同月と比べてどうか、落ちたのは全体か一部の系統かを確認します。

2

落ちている時間帯を特定する

午前だけ、夕方だけなど時間帯が偏っていれば影の可能性が高くなります。その時間に庭から屋根を見上げるだけでも手がかりになります。

3

契約時のシミュレーションと突き合わせる

年間値か月間値か、どの条件で計算された数字かを確認します。そもそもの見込み違いであれば、機器を調べても原因は出てきません。

4

ここまでで分からなければ現地で調べる

パネル面の状態、配線まわり、そして屋根そのものの状態をあわせて確認します。屋根に上がる作業は専門の業者にお任せください。

発電量を見るついでに、屋根も一度見ておく

私どもは屋根・外壁の工事が本業で、雨漏り調査と雨漏り修理を自社の事業として行っています。NPO法人 雨漏り診断士協会にも加盟しています。そのため現地に伺ったときは、パネルの発電状況だけでなく、架台を固定している部分の防水処理がどうなっているか、周囲の屋根材や板金に傷みが出ていないかもあわせて見ます。屋根に穴を開けて固定する工法と、金具で挟んで開けない工法では、設置後に注意すべき箇所が違ってきます。屋根を直せる会社が載せると、こういう見方ができるという話です。

最後に、発電量が落ちることが家計にどう響くかにも触れておきます。減るのは売電収入だけではありません。

発電した電気1kWhの価値(住宅用・10kW未満)

自家消費(買う電気が減る)およそ30円/kWh
売電(当初4年間)24円/kWh
売電(5〜10年目)8.3円/kWh

売電価格は2025年10月以降に適用される区分です(初期投資支援スキーム)。買う電気の単価は電力会社・契約プラン・燃料費調整・再エネ賦課金によって変わるため、おおよその目安として示しています。住宅用の調達期間は10年間です。

発電量が減ると、まず自分の家で使うはずだった電気が足りなくなり、そのぶんを単価の高い電気で買うことになります。売電の明細だけを見ていると気づきにくい部分です。この考え方は売電より自家消費で詳しく説明しています。なお、実際にどれくらい影響が出るかはご家庭の使い方によって変わります。気になる数字があれば、モニターの画面と契約時の資料をお手元にご相談ください。現地調査とお見積りは無料で、その場での契約はお願いしていません。

よくあるご質問

何年くらいで発電量は落ちるものですか?

パネルは年月とともにわずかずつ出力が下がる性質がありますが、急に目に見えて落ちるものではありません。はっきり数字が下がったときは、影・汚れ・機器の不調など別の原因をまず疑うほうが現実的です。

パネルの掃除は自分でやってもよいですか?

お勧めできません。濡れたパネル面は滑りやすく転落の危険があり、高圧洗浄機を使うとパネルや屋根の防水に負担がかかります。汚れが気になる場合は、屋根の状態確認とあわせて業者にご依頼ください。

モニターの数字がゼロのままです。故障でしょうか?

パワーコンディショナーの停止やエラーのほか、モニターへの通信だけが途切れている場合もあります。実際の売電量や電気の使用量と照らし合わせると、どちらかの見当がつきます。まずは販売店か施工店へご連絡ください。

他社で設置した太陽光でも見てもらえますか?

はい、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県で承っています。屋根工事が本業ですので、発電の状況に加えて架台の固定部の防水や屋根材の傷みもあわせて確認します。

いまの制度で、試算します

ご相談・現地調査・お見積りまで無料です。
その場でのご契約は必要ありません。

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株式会社ワイユー まごころ工務店/東京・神奈川・千葉・埼玉対応
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出典・参考:
売電価格・調達期間は2025年10月以降に適用される住宅用(10kW未満)の区分(初期投資支援スキーム)によります。
点検商法に関する相談件数は国民生活センターのPIO-NET登録データ(2017年度57件/2024年度613件)によります。
※屋根やパネルの状態、発電量低下の原因は現地調査のうえ判断します。本記事は一般的な考え方の説明です。