容量や価格の前に、置ける場所があるかどうか。現地で必ず見ているところをそのまま書きました。
蓄電池を検討しはじめると、まず容量や価格に目が行きます。ただ実際の現場では、「その家のどこに置くか」で選べる機種が絞られてしまうことがよくあります。カタログ上は良さそうな製品でも、置き場所が確保できなければ入りません。ここでは屋外型と屋内型の違い、必要なスペース、音や熱、そして設置したあとの点検のしやすさまで、置き場所を決める前に見ておきたい点を整理します。
住宅用の蓄電池は、大きく分けて屋外設置型と屋内設置型があります。どちらが優れているという話ではなく、住まいの条件によって向き不向きが変わります。
マンションと違い、戸建てでは屋外に置ける余地があることが多いため、実際には屋外設置型を選ばれるご家庭が多くなります。ただし、敷地が狭い、隣家との距離が近い、通路が生活動線になっているといった場合は、屋内型のほうが収まることもあります。「外に置くのが普通です」で決めてしまわず、両方を比べたうえで選ぶのが安全です。
現地調査でこちらが最初に確認するのは、蓄電池本体そのものよりも、その周辺です。蓄電池は単体で置けば終わりではなく、パワーコンディショナー(発電した直流の電気を家庭で使える交流に変える機器)や分電盤とつながる必要があるためです。
多くの機種は、放熱と点検のために本体の周囲に一定の離隔距離を確保するよう定められています。壁にぴったり寄せて置けるわけではありません。「この隙間なら入りそう」と思える場所でも、離隔を取ると足りないことがあります。必要な寸法はメーカーと機種で異なるため、現地で採寸したうえで機種を絞り込んでいきます。
蓄電池から遠い場所に分電盤があると、配線の距離が伸びます。露出配管が外壁を長く走ることになり、見た目にも影響します。既に太陽光を設置済みで蓄電池を後付けする場合は、既設のパワーコンディショナーの位置と種類も合わせて確認が必要です。
屋外設置型はコンクリートの基礎を打ち、その上にアンカーで固定するのが基本です。地面が土のまま、砂利敷き、ぬかるみやすい場所では、基礎工事から考えることになります。また、雨水が集まる場所、大雨で水が溜まりやすい場所は避けます。浸水は蓄電池にとって大きなリスクです。
エアコンの室外機と同じ感覚で置けるとは限りません
屋外に置く機器という点では似ていますが、蓄電池は重量があり、基礎に固定する設備です。設置後に「やっぱりこっちに移したい」と動かすには、配線のやり直しと基礎の作り直しが必要になります。後から気軽に移動できるものではない、という前提で場所を決めてください。
蓄電池は、充放電のときに冷却ファンが回ります。運転音は生活音に紛れる程度とされる機種が多いものの、無音ではありません。問題になりやすいのは夜間です。深夜電力で充電する設定にしている場合、家の中が静まり返った時間帯に動き続けることになります。
そのため、置き場所を決めるときは次の点を確認します。
熱についても同様です。蓄電池は高温にも低温にも弱く、長時間の直射日光は寿命に影響します。西日が強く当たる外壁面や、コンクリートの照り返しが強い場所は避けたいところです。逆に冬場に極端に冷え込む場所も、性能が出にくくなります。屋外に置く場合は、一日の中で日陰になる時間が長い北側や東側が候補に挙がることが多くなります。
蓄電池は長く使う設備です。定期点検や故障時の対応、将来の入れ替えを見据えると、「作業者が本体の前に立てるか」は意外と重要です。物置と塀の隙間に押し込むように設置してしまうと、点検のたびに周囲の物をどかす必要が出てきます。
また、設置後に庭木が育って本体を覆ってしまう、自転車やゴミ箱の置き場になってしまう、といったことも起きます。設置のときだけでなく、その場所が十年後もそのまま空いているかを想像しておくと失敗が減ります。
あわせて、停電時に操作する機器がどこにあるかも確認しておいてください。停電時にどの範囲まで電気が使えるかは機種と配線の設計によって変わります。この点は停電したとき太陽光と蓄電池でどこまで使えるのかで詳しく書いています。
必要な容量の見当をつける
容量が決まれば本体の大きさもおおよそ絞れます。先に場所から入ると、容量が足りない機種を選ぶことになりかねません。決め方は蓄電池の容量は何kWhを選べばいいのかをご覧ください。
候補地を二つ以上挙げる
一か所しか候補がないと、そこに入る機種の中からしか選べません。第二候補があるだけで、提案できる機種の幅が広がります。
分電盤とパワーコンディショナーの位置を確認する
配線ルートが現実的かどうかで、候補地の優劣が変わります。外壁を配管が横切る場合は、その見え方も事前にご説明します。
夜間の音と日当たりを想像する
寝室の位置、隣家の窓の向き、西日の当たり方。この三つを現地で一緒に見ておくと、住みはじめてからの不満が減ります。
補助金の要件に設置条件がないか確認する
自治体によって対象となる機器や申請のタイミングが異なります。着工前の申請が必要な制度もあるため、場所と機種を決める段階で合わせて確認します。
太陽光と蓄電池を同時に導入される場合、外壁に配管を通す穴を開ける工事が発生します。この穴の処理が甘いと、そこから雨水が入ります。屋根の貫通部も同じです。私たちは屋根・外壁の工事を本業としてきた会社なので、発電のためにあけた穴が、後から雨漏りの原因にならないように納めることを重視しています。
また、屋根に太陽光を載せる以上、屋根そのものの状態確認は避けて通れません。載せてから葺き替えが必要になると、パネルを一度下ろす費用がかかります。屋根側の判断基準は屋根材別の相性と、載せる前に直しておくべき屋根にまとめました。
蓄電池の置き場所は、図面や写真だけでは決めきれません。実際に立って、寸法を測り、夜の音や西日の当たり方まで想像して初めて判断できます。ご相談・現地調査・お見積りは無料で、その場で契約をお願いすることはありません。東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県にお伺いします。
住宅用の屋外設置型は、屋外環境で使うことを前提に作られています。ただし浸水は別で、水が溜まりやすい場所や大雨で冠水する恐れのある場所は避ける必要があります。基礎の高さを含めて現地で判断します。
移設はできますが、配線のやり直しと基礎の作り直しが必要になり、費用も工期もかかります。気軽に動かせる機器ではないため、最初に十分検討して決めることをおすすめします。
日中は生活音に紛れることがほとんどですが、静かな夜間は聞こえることがあります。寝室の窓の近くや、隣家の窓に向けた配置を避けることで、多くの場合は気にならない範囲に収まります。
本体の周囲に離隔距離が必要なため、寸法次第です。屋外が難しい場合は、納戸や階段下などに置く屋内設置型が候補になります。まずは採寸させてください。
ご相談・現地調査・お見積りまで無料です。
その場でのご契約は必要ありません。
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出典・参考:
※本記事の内容は一般的な考え方の説明です。必要な離隔距離や設置可否は機種ごとに異なり、実際の判断は現地調査のうえ行います。